低音への思い(オジサン的)

初夏のような陽気になったかと思えば、翌日には大雪注意報が出るような不安定な天気になっていますが、皆さんお元気にお過ごしでしょうか?

こんにちは、オジサンです。

オジサンの住む地域は雪とは無縁の地方なので、雪の心配は無いのですが、こんなに不穏な天気が続くと、どうしても体調が優れなくなります。しかも花粉の季節が到来していますので、そちらの方でも体調維持が厳しくなります。オジサンはそれ程花粉症が酷いわけでは無いのですが、それでも目がかゆかったり、鼻が一時的に詰まったりして、時に音楽に集中出来ないときがあります。

オジサン的低音再生

オーディオにおける「低音」の定義がハッキリしませんので、どのように書いたら良いか分かりませんが、ここではチェロの低い音から下の音を「低音」として考えたいと思います。

皆様の中には既に素晴らしい「低音」を手に入れている方、今も「低音再生」に苦慮されている方など様々だと思います。

オーディオでの音楽再生には様々な要素が絡み合います。例えば「定位」「透明感」「空気感」等々です。その中に「低音再生」も含まれるとオジサンは考えています。

まぁ「空気感」だとか「透明感」などはオーディオを長年、情熱を持って取り組んで来た人が意識することで、好きな音楽を気に入った音で再生する為に最初に意識するのは音楽全体のバランスでは無いでしょうか?オーディオ誌やネット情報を読んでいると「フラット再生」がオーディオファンが目指す神域のように言われていますが、オジサン的には少し違うように感じます。決して「フラット再生」を目指し、それを手に入れる事が悪いとか、間違っていると言っている訳では無いので誤解しないで下さい。

低音の重要性

低音はどのような楽曲においても重要な音成分だとオジサンは思っています。例えばJazzでもクラシックでもPOPsでも、低音の少ない再生音は何となくチープな印象を受けてしまいます。勿論そのような楽器が含まれない楽曲もありますので、そのような楽曲は除いての話しですが・・・。

低音が量感豊かに再生させるとそこに安心感の様なモノが生まれる気がします。余談ですが、飛行機事故などで「緊急を知らせるアナウンスは女性CAよりも男性の方が乗客は落ち着く」と聞いた事が有ります。それは女性の高い声より、男性の低い声の方が聞いている人に安心感を与えると言う事らしいです。勿論男性の声はオーディオ的「低音」とは言えないでしょうが・・・。

写真と記事は関係ありません

多少低音寄りの方が・・・

人は何のために音楽を聴くか・・・コレは難しい問題です。人それぞれ音楽を聴く目的は異なっていると思います。BGM的に流す人、ジックリ腰を落ち着けて聴く人、車の中で聴く人など様々です。

どんな時でもそうですが、オジサン的には多少低音寄りの再生音の方が聴いていて安心感が有ると思います。

低音には聴いている人を包み込む様な効果が有るように思いませんか?ある調査によると、聴いていて一番安心するのはチェロの音色だと何かで読んだ記憶が有ります。勿論刺激を求めて音楽を聴く時はその限りでは無いのでしょうが、やはり安心して、ゆったり音楽を楽しみたい時、チェロの音色は心に深く染み込んでくる気がします。

オジサン的低音の考え方

オジサンはオーディオをいじり、音楽を本格的に聴き始めて既に40年以上の月日が流れてしまいました。そんなオジサンがオーディオの調整をしたり、何かを変えたときに確認をするのは常に「弦楽四重奏」でした。

オジサンはクラシック音楽の要素の多くが弦楽四重奏に含まれていると勝手に思い込んでいます。ヴァイオリン2本、ヴィオラ、チェロで構成された弦楽四重奏はオーディオの調整、確認をするのにもってこいの楽曲だと思います。ただし、コレはオジサン個人の考えなので「そんなこたぁねぇよ!」と仰る方も多いと思います。まぁそれは人それぞれ好きも異なるし、目指す再生音も違うのでもっともな事だと思います。

弦楽四重奏を再生するとき、一番注目(注聴)するのがチェロの音です。全体を包み込む様に鳴るようならOKですが、時にはチェロの音が痩せて聴こえ、そんな時は楽曲自体が非常につまらないモノになってしまいます。

ピアノ再生に付いても同じ事で、左手の音が全体を包み込む様に鳴ってくれると非常に気持ちよく聴くことが出来ます。

低音再生は難しい?

オーディオ的な話しですが、低音再生は非常に難しいと言われています。

確かに一言に「低音」と言ってもその音質は様々です。Jazzファンの方なら「ブンブン唸るようなベース」が好きな方も多いと思いますし、クラシックファンなら「優しく包み込む様な」コントラバスやチェロの音を好む方も多いのでは無いでしょうか?

低音再生の方法については様々な方のHPに詳しく書かれていますのでオジサンは割愛しますが、やはりカット&トライでやってみなければ分からない事だと思います。

低音も出し過ぎると「ブーミーな音」になってしまい、再生音全体が籠もった様な感じになってしまいますし、量感が足りないとピアノなどオモチャのピアノの様になってしまいます。

従って、どれほどの量でどれほどの広がりをもって低音を再生するかが低音再生の鍵になると思います。オーディオ全盛の1970~80年代は大口径のスピーカーを大きな箱に入れて低音再生を目指す製品が多かったと思いますが、最近では小型でも十分な低音再生が出来る製品が出てきています。

しかしどの様な製品を選んだとしても、使う部屋によって再生される低音は異なりますので、やはりそこはリスナー(使う側)の努力と情熱、更には感性が必要となるのは必定です。

オジサンも長年様々な方の再生音を聴かせて頂いてきましたが、本当に気持ちの良い澄んだ低音を再生している方は5本の指で足りる程しか居ませんでした(生意気なようですが・・・)皆それぞれに努力をし、情熱を傾けて再生音に取り組んでいると思いますが、それ程「低音再生」は難しいのです。

最後に・・・

低音の量感、締まりなどは音楽再生において非常に重要な要素ですが、最後はやはり全体のバランスだと思います。オーディオの再生音には幾つかの目指すべきバランス指標が有るようです。一つは先ほども書いた「フラットな再生音」そしてもう一つは「ピラミッド型再生音」と言われるものです。

オジサンの個人的な好みから言えば「ピラミッド型」の方が安心して聴けるので、そんな再生音を目指しています。オジサンが終始言っている「芯と響きのバランスした音」とは若干違うように思われる方も居ると思いますが、この二つは全く別のモノと思って下さい。

さて長々と書いてきました、結局オジサンも低音再生に付いての答えはいまだに見付けていません。無責任の様ですが、コレが現実です。

ある楽曲を聴けば「いいなぁ」と思うし、又違う楽曲を聴けば「えぇ、違うじゃん」と思う日々です。「迷い」も楽しいのですが、一日も早く安心して音楽を楽しめる様になりたいと日々思っています。

あと何日スピーカーの前で頭を垂れていられるか分からないので・・・。