今日の一枚・・・#34 Haydn チェロ協奏曲#2 

桜の花が漸く満開になったかと思ったら、降る雨で儚くも散り始めていますが、皆さんお元気にお過ごしでしょうか?

おはようございます、オジサンです。

今年は例年に無く開花が遅かった桜ですが、アッという間に満開を迎え、早くも道路には散った花びらが舞い始めています。余りにも儚い花の命に諸行無常を感じるオジサンです。

もうすぐ卯月(4月)も半ばになれば、そろそろ新緑の季節を迎えます。オジサンは信州の新緑が好きで、松本(長野県)に住んでいた頃は5月の連休を利用して色々な山(主に北アルプス方面)へ出掛けた思い出があります。今は介護がありますので、なかなか遠出も出来ませんが、庭の新緑でも楽しもうと思っています。オジサンが一番好きな季節です。

ハイドン チェロ協奏曲 2番

ジャクリーヌ・デュ・プレ(Vc)ジョン・バルビローリ(指) 独エレクトローラ盤(1967年録音)

さて今日は英生まれの天才チェリストと呼ばれたジャクリーヌ・デュ・プレ(以下デュプレ)(Vc)がソロを務めたハイドン作曲のチェロ協奏曲第2番のご紹介です。

多産家であったハイドンも、チェロ協奏曲に関しては2曲しか書いていないと思います(もしオジサンの勘違いだったらご容赦下さい)しかし、その2曲はどちらも甲乙付けがたい程の出来で、ハイドンの作品の中でも威光を放っているとオジサンは勝手に思っています。

名曲故、録音した演奏家も多く、今でもかなりの数のCDが市場に溢れています。古い録音ではフルニエ、ロストロポーヴィチ辺りが人気でしょうか。最近の演奏家の録音は残念ながら聴いた事が有りませんが、恐らく良い演奏が多々有ることと思います。

ジャクリーヌ・デュプレに関しては今更オジサンがトヤカク言う事は有りませんので割愛しますが、42歳の死は余りにも早過ぎると思います。少なくとももう20年長生きをして、素晴らしい演奏の録音を残して頂きたかった・・・。例えばバッハ無伴奏チェロ全曲(一部は有るが)等です。

今日ご紹介するのは独エレクトローラ盤です。オリジナルは英EMIだと思いますが、残念ながらオジサンが入手できたのは独盤で、しかも相当後のプレスだと思います。音質的には英盤と比較したことは有りませんが、恐らく英盤より音が重いように思います。しかしその演奏はロストロポーヴィチやフルニエに勝るとも劣らないとオジサンは感じています。

指揮者のバルビローリはオジサンが好きな指揮者の一人で、その理由は他の大好きな指揮者(クリップススウィトナー、チェルヴィダッケ等)同様、テンポがゆっくりでオケを最大限歌わせる所です。ただしバルビローリはオジサンが好きな作曲家の楽曲をそれ程多く録音している訳では無いので、このチェロ協奏曲は貴重な一枚です。

TORIO(現ケンウッド)初代会長であった中野英男氏の著書「音楽、オーディオ、人々」の中にデュプレのレコードの事が少しだけ出てくる部分が有ります。

中野氏は日本盤(東芝EMI)でデュプレの演奏を聴き、余りの音質の酷さにレコードを窓から庭に投げ捨てたと言う事です。オジサンも東芝EMI盤のドボルザークのチェロ協奏曲(ヴァレンボイム指揮)を買いましたが、確かに中野氏の気持ちが分かる気がしました。オジサンは投げ捨てたりしませんでしたが・・・(今もレコード棚のどこかに眠っていると思う)

ハイドンのチェロ協奏曲、2曲とも秀逸と書きましたが、オジサン的にはやはり2番の方をお勧めしたと思います。CD(LPでも)なら1枚に2曲とも入っている思いますので、是非聴き比べをしてみて下さい。

ハイドンのチェロ協奏曲は春の休日の午後にぴったりの楽曲だと思います。ゆっくり珈琲でも好きなお酒でも片手に楽しんで下さい。決して眉間に皺を寄せて聴くような曲では有りませんです・・・ハイ

PS:「ハイドンの音楽は朝聴く音楽だ」と言ったのは彼の剣豪作家で音キチだった五味康祐氏ですが、このチェロ協奏曲に限っては絶対に休日の午後のまったりした時間に聴くことをお勧めします。出来れば綺麗な夕日でも眺めなら・・・。