今日の1枚・・・#35 メサイア(ヘンデル作曲)

「春に三日の晴れ間無し」とは言え、今年の春は随分雨の多い春のような気がしますが、皆さんお元気にお過ごしでしょうか?

こんにちは、オジサンです。

町のあちこちで春の花を見掛けるようになり、朝起きた時の身体も随分楽になりました。しかし冒頭にも書いた通り、今年の春は何だか雨が多いような気がして仕方有りません。ここ数日は黄砂の飛来も重なり「春霞+雨雲」みたいでどうにもスッキリしません。

何だか変だよ日本

オジサンは余り社会派の話題は好きでは無いのですが、先日TVの情報番組を見ていて「何だかなぁ」と思った事が有りましたので、今日は少しだけその話しを先に書いておきたいと思います。これから書く事には「そんな事はねぇよ」と思う方も多々いらっしゃると思いますが、その点はご容赦下さい。あくまでもオジサンの独り言として軽く流して下さい。よろしくお願いします。

昨年度の来日外国人観光客数がコロナ前の水準を上回り、過去最高になったとか。その原因の一つとして挙げられるのが「急激な円安」で有ることは間違いが無いと思います。

観光地や三大都市圏では来日観光客目当ての店やホテルが結構繁盛している・・・コレは良いことだとオジサンも思います。しかし、牛肉を串に刺して売られているモノが1本1万6千円とか、マグロの串焼きが5千円とか、一泊10万円以上のホテルの予約が満室になるとか・・・どうにも理解できない値段がついているようです。来日観光客は「リーナブル」と喜んでいるようですが、オジサン的にはどうにも理解できません。

日本が高度成長期だった頃(オジサンはまだ小中学生だった)「○協」の旗を掲げて海外に行き、現地の方(特に東南アジア)が口に出来ない高価(高級ではない)なモノを現地の方々の前で口にしていたのと同じ事が今の日本で起こっている様な気がしてなりません。

コロナ渦前、中国人観光客の「爆買い」が話題になった事が有りました。普通の日本人が手にできないような高級腕時計をまとめ買いしたり、高級化粧品を段ボール一杯買う姿はTVでよく目にしたものです。オジサンも名古屋に出張した帰り、新幹線までの時間が有ったので、名古屋駅前の家電量販店で中国人観光客が高級腕時計をまとめ買いする光景を目にして驚いた事が有ります。

確かにインバウンド需要で国内産業が潤う事を「否」とするわけでは有りませんが、外国人観光客が牛串を食べているのを、指をくわえて見ていなくてはならない現在の日本人の状況に「何だかなぁ」と思ってしまうのです。

「負け犬の遠吠え」と言われればそれまでですが、今の日本人で牛串1本に1万6円も払える人がどれだけ居るでしょうか?1泊10万円以上のホテルに家族で泊まれる人がどれだけ居るでしょうか?

これらは極端な例かも知れませんが、国民生活に直接響いて来る「円安」を放置し、インバウンド需要の甘い汁だけを強調するような政治とはオサラバしたいと思うのはオジサンだけでは無いと思います。この春各大手企業は破格の賃上げを実施した様ですが、この恩恵に与れる大手企業の従業員は全国民の何パーセントになるでしょうか?理由無き株価の上昇・・・。今一度考え直す時期に来ているのでは無いでしょうか?

少し長くなりましたが、オジサンの愚痴はこれくらいにしておきます。

ヘンデル作曲 メサイア

レイモンド・レパード(指)イギリス室内Orc

前置きが余りに長く「いい加減にしろ」とお怒りの言葉が聞えそうです。いよいよ本題に入ります。

ヘンデルメサイアと言えば真っ先に思い浮かぶのが「ハレルヤコーラス」では無いでしょうか。クラシック音楽をまったく聴かない方でも、どこかで、或いは学校の授業で、一度は聴いた事が有ると思えるほど有名な曲です。コンサートなどでも「ハレルヤコーラス」だけを取り出して演奏する場合も有りますし、CDでもこの部分だけを他の有名な曲と一緒にして販売している場合が有ります。

しかし、今日ご紹介するのは「メサイア全曲」です。全曲を通して聴くと、レコードなら3枚、CDなら2枚(場合によっては3枚)で、時間にて約2時間半にも及ぶ大曲です。

レイモンド・レパードは英国出身のチェンバロ奏者、指揮者です。マニアの方は余り手を出さないような指揮者ですが、オジサンは比較的好きで、バッハのチェンバロ協奏曲等も良く聴きます。

演奏は非常に中庸で、言ってみれば「特徴が無い」のが特徴のような演奏ですが、奇をてらわず、音楽に真摯に取り組んでいるところに好感が持てます。

この盤は仏エラート盤です。ある方にに言わせると「エラートの録音は優しい」そうで、確かに他の録音を聴いても英DECCAやEMI、同じ仏のPathe辺りとも音質(盤質)が違うように感じます(オジサンの勘違いか?)好き嫌いは兎も角として、非常に柔らかい音がする事は確かです。

ヘンデルの中でも非常に人気が有る名曲ですから、多くの演奏家が録音しています。日本で人気が有るのはガーディナー、リヒター、アーノンクール辺りでしょうか?CDではハイライト盤も多数出ているようですが、やはり全曲盤を、気合いを入れて聴いて頂きたい名曲です。

まぁ、宗教音楽と言えば確かにその通りなのですが、劇音楽と捉えて聴けば、宗教色は薄れ、純粋に音楽として楽しめる楽曲だと思います。

まだ聴いた事が無い方、YouTube辺りでも聴くことが出来ますので、是非一度聴いてみて下さい。最初から全曲は厳しいかも知れませんので、さわりだけでも聴いて、気に入ったら全曲を聴いてみて下さい。