グールド再聴

何だか今年の五月は雨が多く、初夏の香りがしませんが、皆さんお元気にお過ごしでしょうか?

こんにちは、オジサンです。

相変わらずの介護生活にも慣れ、自分の時間も少しは取れるようになりました。平日はほぼ毎日テニスを楽しんでいますし、週末はテニススクールで子供たちを相手に四苦八苦しています。

最近午前中はレコードを聴く事が多く、中でも現在はグレン・グールド(以下GG)の演奏を再聴しています。比較的若い頃からGGの演奏(特にバッハ)が好きで、所有するレコード(CDは無い)も結構の数に登っています。

今年はGG没後40年にあたります。1982年秋、脳卒中で倒れ帰らぬ人となったGG、まだ50歳だったんですねぇ。そのニュースを聞いた朝、丁度仕事に行く準備をしていましたが、余りのショック(まだまだ死ぬとは考えた事もなかった)で仕事を休み、一日中GGのレコードを聴いていた事を、昨日のように思い出します。

今日はそんなGGの「オジサン的大好き演奏」について書いてみたいと思います。GGの人となり、足跡、録音や楽曲の解釈などに付いては沢山のHPに掛かれていますので割愛します。

バッハ:インヴェンションとシンフォニア&イギリス組曲第1番

amazon HPより拝借(CDジャケット)

オジサン的に何と言っても好きなのが2声のインベンションです。オジサンは最初仏盤で聴いていたのですが、その後ニューヨークの「グリフォンレコード」で米CBS盤を見付けて買いました。音質は圧倒的に米盤の方が良いとオジサンは感じます。片面の3声の方は殆ど聴きませんが、2声の方は頻繁に聴きます。特に精神的に疲れた時には特効薬のように・・・。

バード&ギボンズ:作品集(期間生産限定盤)

amazon HPより拝借(CDジャケット)

「GGと言えばバッハ」と言う方も多いと思いますが、このバード&ギボンズも聴きものです。GG特有のテンポ設定で、聴く者を音楽の世界に引きずり込んでくれます。

オジサン的にはギボンズの方が好きなのですが・・・。

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」(期間生産限定盤)

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GGの演奏する協奏曲です。バッハのP協奏曲(チェンバロ協奏曲)のうほうが有名なのかも知れませんが、このベートーベンの5番、余りにも有名過ぎる名曲をGGの演奏で聴くと他の演奏で聴くのとまた一味違った感動を得られます。よく指揮者のストコフスキーがGGに合わせていると言った印象です。第二楽章から第三楽章への切り替えが素晴らしいとオジサンは感じています。

そう言えば、このレコードもグリフォンレコードで買った一枚でした。

バッハ:ゴールドベルク変奏曲

amazon HPより拝借(CDジャケット)

やはりゴールドベルクは外せないですねぇ。音楽家や評論家の中には56年盤の方を高評価する方も居ますが、オジサン的にはやはり後録音の方が好きです。56年盤の方は、それまでのバッハに対するイメージを払拭したと言う意味で音楽界に貢献した度合いは高いのかも知れませんが、音楽として聴いていて「心地良い」と思うのは後録音の方だとオジサンは感じています。

ブラームス:間奏曲集、4つのバラードより&2つのラプソディ

amazon HPより拝借(CDジャケット)

余り古典派には興味を示さなかったGGですが、このブラームスは聴きモノです。色々なかたのHPでも紹介されていますので、そちらも参考にして頂ければと思います。

深く沈みこんだ雰囲気を漂わせながら、その実確実に聴く者を悲しみの淵から救ってくれるような感じが大好きな一枚です。

GGの名演奏はまだまだ数多く有ります。例えば、ビオラダガンバとの併せモノ、バッハの協奏曲、小フーガ等々です。しかし、モーツアルトだけはお勧めできません。GG自身が言っている通り、モーツアルトには余り興味を示さなかったようで「録音は苦痛以外のなにものでもなかった」と言っている通り、早く終わりにしたいと思う気持ちが有りありです。しか~し、ソナタ11番(トルコ行進曲付き)だけは素晴らしいです。特にトルコ行進曲以外の前半部分・・・これは他の演奏家では味わえない味が有ります。オジサンはこの部分を聴くと「やぁ、げんきかい?」とモーツアルトが現れそうな気がします。オジサンは普段、モーツアルトピアノソナタはクラウス、ギーゼキング、ピリシュ、シフの演奏を好んで聴いていますが、11番だけはGGの演奏を聴きます。

まだまだ聴き込むのに時間が掛かりそうなGGの演奏です。没後50年までオジサンも生きられるか・・・分かりませんが、生きている間はGGの演奏を楽しもうと思っています。

クラシックファンの方もそうでない方も、一度はGGの演奏に触れてみて下さい。きっと心癒される音楽に出会う事が出来ると思います。