理想の音を目指して

この2~3日、情報番組は黄砂の話題で持ちきりでした。確かに昨日(4/13)は遠くの景色が霞んでいる様に見えましたが、皆さんお住まいの地域はいかがでしょうか?

こんにちは、オジサンです。

理想の音を目指して・・

オジサンがオーディオをいじり、音楽を聴き始めて既に40年以上の月日が流れましたが、その間常に思っていた事は「いつかは、理想の音を聴きたい」と言う一点に限られていました。

オジサンにとって「理想の音」とは、以前に何回も書いた通り「芯と響きのバランスした音」です。具体的には、オーディオをいじり始めた頃通っていたYAMAHA横浜店の試聴室で鳴っていた、上弦製の後面開放箱に入ったシーメンスコアキシャルスピーカーをZAIKAアンプでドライブした音です。何とも言えず、清楚なのに力強く、繊細なのに大胆と言える音に魅了されました。

あれから既に40年以上の月日が流れていますので、今オジサンの頭の中で鳴っている音は相当美化されたモノと思いますが、それでも頭(耳)を離れないのです。

そんなシーメンスの音を目指し、この40年以上、部品(装置)を換え、セッティングを見直し、ケーブルを換え、部屋のデッドニング等・・様々事を考え、出来る範囲で実行してきました。しかし、頭の中で鳴るシーメンスの音にはなかなか近付く事も出来ずに今日まで来ました。

ヴァイタボックス DU-120に感謝

前にもご紹介した通り、今オジサンの目の前に有るスピーカーはヴァイタボックスDU-120と言う結構レアなスピーカーです。タンノイを不注意で壊して(エッジが溶けた)しまったオジサンは、当時浜松町(東京都港区)に有ったオーディオ店『フィガロ』の菊池氏の紹介で購入したモノです。オジサンはそのユニットをタンノイレクタンギュラーヨークの箱に入れ(バッフル板は作成)て30年以上使用しています。

或る方から「ネットワークを作った方が良い音がする」と紹介されましたが、いまだにオジサンはオリジナルで使用しています。

他の方のHPから拝借した写真です

これがDU-120ですが、英国らしく見えない部分までチジミ塗装が施された美しいモノです。先ほど書いたネットワークを作った方が良いと仰られた方には「ウエスタン直系のユニットだから大切にした方がいいよ」とも言われました。

使い始めて既に30年以上が経過しましたが、故障もなく元気に動いてくれています。

最近やっと理想に近い音が出るようになったと自己満足していますが、それに一番寄与しているのはこのDU-120だと思います。感謝の一言しか有りません。

様々な調整を経て・・・

先程も書きましたが、この40年以上、本当に様々な事をやって来ました。勿論それは全て「理想の音」を求め、良かれと思ってやって来た事ばかりです。20代後半~40代前半までは、本当にローンレンジャーで、毎月部品代金の支払いに四苦八苦していました。オーディオ部品のローンが奇麗さっぱり無くなったのは40代半ばだったと思います。

その後も「面白そうなケーブル」「良さそうな真空管」「良さそうなターンテーブルシート」等々、それほどお金が掛からない範囲で試して来ました。オジサンは一般サラリーマンでしたので、それほど高額なモノは買えませんでしたが、それでも自分なりに頑張ってきたつもりです。

装置の調整に付いても然りで、プレーヤーに関しては様々な試行錯誤を経て今の形にになりました。

試行錯誤の果て・・・

2023年1月、コロナに感染しました(いきなり、なんだよ!)

症状はそれ程重篤ではなく、外出できない程度で済みましたので、その間オーディオの再調整を開始しました。

スピーカーのセッティング(角度、敷物など)、プレーヤーの徹底的調整(水平など)に加え、アースの落とし方についても再検討しました。

特にカートリッジ、昇圧トランス等はアースの影響を受け易いと思いましたので、落とし場所、経路などを徹底的に検討しました。オジサンはノイズが大嫌いな質で、楽章間でノイズが聴こえるとたちまちテンションが下がってしまうのです。

真空管も色々検討しました。と言っても手持ちの限られた範囲の中ですので、知れていますが・・・。特にフォノイコとプリは音質に大きな影響を与えると考えていますので、その部分は様々なメーカー、制作年代などを組み合わせて音を聴き、検討を繰り返しました。

その結果・・・

この約3か月間、今までにない位集中して調整等を繰り返しました。その結果、現時点出せる最も「理想の音」に近い音を得る事が出来たと自己満足しています。

今は「やっとここまで来たか」と感じていますが、これが何時まで続くか疑問です。聴いている間にまた不満な点が出て来る・・・これがオーディオをいじっている者の性ですから、その時はまた何かを調整するしかないのでしょう。

とりあえず、暫くはこの状態でモーツアルトやバッハの音楽に身を委ねようと思います。

オリジナルに勝る改造なし・・・

これはオジサンのオーディオの師匠が度々口にしていた言葉です。部品を手にし、どこかに不満が有ると改造を試みるのはオーディオ好きの業ですから、それを否定するものでは有りません。

例えば手近なところではプレーヤーのシート。世の中には様々な素材のモノが売られていますし、比較的手が出しやすい価格なので、オジサンも色々試した事が有ります。鹿皮、牛皮、ガラス、銅板、樹脂、特殊ゴムなどです。しかしGarrard購入後30年以上が経過して、今ターンテーブルに乗っているのはオリジナルのゴム製のシートです。

もしお手持ちのオーディオ部品の改造をされている方が居たら、一度オリジナルに戻して、もう一度聴いてみて下さい。もしかしたら、新しい発見が有るかも知れません。