閑話休題ーオーディオの楽しみ

すっかり秋が深まり、各地から紅葉の便りが盛んに届く時期となりましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?

こんにちは、オジサンです。

先日早咲きの山茶花が開花した話は書きましたが、その後次々と開花し、今が花盛りと言った雰囲気で楽しませてもらっています。金木犀の花は既に終わり、根元には散った花が散乱しています。

来週あたりどこかに紅葉でも見に出掛けようと計画しています。どこへ行ったら良いのか見当も付かないのですが、適当に山懐に入ってみようと思います。

オーディオの楽しみ

さてオジサンもオーディオをいじり始めて40年以上が経過しましたが、いまだに自らが求めていた音になったか否かは不明で、毎日「う~ん」と唸っている状態が続いています。

オーディオは本来音楽(他にも有るが)を楽しむための装置ですから、音楽さえ楽しめればそれで良いと思うのですが、一旦オーディオにハマるとなかなか単純に音楽を楽しむ事が出来なく無くなってしまいます。

と言うのは「ヴァイオリンの音はこう鳴って欲しい」とか「オーケストラの迫力が・・」とか、更には「音の分離が・・」とか言う様々な事が気になり始めるといてもたってもいられなくなり、結局装置(部品)を変えたり、セッティングを変えたりし始め、結局は音楽そっちのけでオーディオ沼の住人になってしまうのです。

オジサンもオーディオをいじり始めて10年以上は沼の住人としてせっせとローンを払い、以前にも書いた通り周りからは「ローンレンジャー」と呼ばれていました。購入して1年未満でオジサンの目の前から消えた装置は数知れず、今思えばその実力を十分発揮できずに去った装置も多かったと反省しています。結局自らの実力の無さを装置の責にして・・・勘違いをしていた事に気付いたのは40代に入ってからでした。

しかし、オーディオの沼にハマってヌクヌクとしていた時、オジサンは不幸だったかと言うと、むしろ幸せだったと思います。勿論毎月のローンの支払いは大変だったし、今思えばそれで他の何かが買えたと言う思いは払拭できませんが・・・。毎日装置の前に座り「ああでもない」「こうでもない」と考え、実行した日は決して無駄になっていないし、その時は非常に充実した時間だったと思っています。

オーディオの楽しみの一つ・・・それは装置(部品)を変える事によって起こる音質の変化だとオジサンは考えています。勿論変わった事が自らの求める音質に近付いたか否かは別の話しです。オーディオは装置(部品)を変えれば必ず(変化の大小は有るが)音質(音)は変化します。特に音の入り口と出口はその変化が如実で、スピーカー(出口)が最も音質に影響を与えると言われています。

 

上の写真はオジサンが30年以上愛用しているGarrard401ターンテーブルを中心としたプレイヤーシステムです。今の型になるまでには色々な紆余曲折が有りました。SME3010R(奥側)はGarrardと同時に購入したモノですが、右側のアームは何回か取り替えています。ターンテーブルをセットしている台も何度も試行錯誤の末現在の型になりました。プレイヤーシステムの総重量はいつの間にか200Kg を超え、引っ越す前に床の補強をしています。

こうやって何度も何度も自らが求める音を頭の中に描きながら装置をイジル事・・・それこそがオーディオの楽しみなのです。勿論膨大な時間が掛かりますし、途中で迷路に迷い込んで訳が分からない状態に陥る事も度々です。それでも諦めずに装置のセッティングを変え、時には装置そのものを代えて自らが追い求める事こそがオーディオの楽しみなのではないでしょうか?CDの普及によってその楽しみは半減してしまった感は有りますが、それは時代の流れでいたし方ないと思います。

オジサンが最もハマったもの

オジサンは一般サラリーマンでしたので、例えローンレンジャーになったとしても支払える額は多寡が知れていました。従ってそれほど高額の装置に手を出した事は有りません。それに師匠を初め多くの方々に有益なアドバイスを頂いていましたので、それほど高額な装置を買う事もなくここまでやって来ました。

その中でオジサンが一番ハマったもの・・・それは装置間を結ぶケーブルだったと思います。これまでも幾つかケーブルに関する記事を書いて来ましたが、それはそれは数々のケーブルに手を出して来ました。勿論1m当たり数万円なんてケーブルには手を出した事は有りませんが、国内で入手不可のモノはインターネット、或いは現地に行った時に購入して帰ったほどです。

これは現在オジサンの手元に残っているケーブルです。今の場所に引っ越す時、大部分は知り合いにあげたり廃棄してしてしまい、現在手元に残っているのはこれだけです。様々なメーカーの様々なコンセプトで開発されたケーブル達ですが、結局はよりシンプルで飾り気のない素材、構造をしたケーブルがオジサンには合っていたようです。

しかし、それも色々と試してみなければ得られななかった結果で、今ではオジサンの良き財産となっています。

生ケーブル(加工していないケーブル)を買ってきて、自分の気に入ったプラグを取り付ける作業をしている時、オジサンにとっては至福の時間と言っても良かったと思います。

オーディオの楽しみは結局このように装置を変える事は勿論、セッティングを変えたり、接続するケーブルを変えたりする事で得られる音質の変化を楽しむところに有るような気がします。今国内に、或いは全世界にオーディオ(イジリ)を趣味にしている方がどれほど居るか知りませんが、自らのオーディオ装置から発せられる音質に満足している方はそれ程多くは無いのではないでしょうか?自らの装置が出す音に満足してしまったら、オーディオの楽しみはそこで終わりを告げてしまうからです。

一次的に満足したとしても、いずれはどこかに不満が出て来て、どこかを代えたくなるのです・・・これがオーディオの楽しみなのです。

秋の夜長、好きな作家の本でも読みながら音楽を楽しみましょう。ついでに装置のセッティングも変えてみましょう。思いもよらぬ美音があなたの装置から響くかも知れませんよ!