Belden-9451ケーブル

このところ梅雨らしくない快晴が続き、気温も急激に上昇傾向にありましたが、皆さんお元気にお過ごしでしょうか?

おはようございます、オジサンです。

とんでもない、記録的な雨が降ったかと思うと、この時期としては記録的な暑さになったりして、身体が付いて行かない感じです。こんな時は大人しく家の中に居るか、逆療法として外で思い切り暴れるかのどちらかが良いような気がします。オジサン的には後者を選びますが・・・。

Belden-9451ケーブル

さて5月の末に発見したBelden-9451ケーブルですが、スイッチクラフトのプラグを装着し、プリ➡パワー間に入れ、およそ1ヵ月が経過しましたので、その感想をお知らせしたいと思います。

ご覧の通り、非常に細身のケーブルで、フニャフニャと言うほどでは有りませんが比較的取り回しは楽な方だと思います。

先日もお知らせしました通り、今回はブラックボディのスイッチクラフトを使用し、ハンダはKester-44を使いました。

音質的結果

このケーブルは以前(40年程前)通っていたオーディオの師匠の所(YAMAHA横浜店)で使っていたモノで、恐らく(当時浜松町に有った)Figaroの菊池氏が紹介したモノだと思います。オジサンが入手した経緯は先に書いた通りです。30年以上眠っていたケーブルが目を覚ました訳です。

30年以上眠っていた割に外観は痛みも無く、非常に綺麗な状態でした。保管はチャックの付いた袋に入れて有りましたので、外気に殆ど触れなかったのが良かったのかも知れません。

さて、肝心の音質ですが・・・。

以前このブログでも書かせて頂いた通り、オジサンは「スピーカーやアンプと同年代に作られた(又はその時代と同じ手法で作られた)ケーブルが良い」と言う考えを持っていますので、まさにこのケーブルはその考えに合致するものと思います。

オジサンが使っているVAITAVOX DU-120 が作られた時代、OFCやLCOFC等の高純度銅ケーブルはまだ開発される前だったと思いますし、銀メッキケーブルも存在しなかった(もしかしたらどこかに有った?)と思われます。もし存在したとしても開発時には使用しなかったと思います。

DU-120の音決めの際使われたケーブルと言えば、普通の銅線、又はBelden等の錫メッキ線、或いはウエスタン辺りのケーブルではなかったかと推察されます。それほど変わったケーブルは使っていなかった・・・のではないかと言うのがオジサンの考えです。

実際に開発現場に立ち会ったり、開発者の話しを聞いた訳では有りませんので、あくまでも推察の域を出ませんが、恐らくそれほど間違ってはいないと思います。

師匠の所で鳴っていた音は非常に柔らかく、芯のしっかりした音でした。勿論ケーブルよりも部品(装置)やセッティングの影響の方が大きいとは思いますが、少しでもその音質に近付ければと思いました。

結果的には非常に良い傾向に向かったと思います。具体的に音を言葉で表すのは難しいのですが・・・無駄な音(ノイズと言う意味では無く)が非常に少なくなり、音場が整理され、見通しが良くなった印象です。それまでもノイズは皆無でしたが、何となく「雑味」が有ると言う感じでした。具体的にどうこうと言う事は無いのですが・・・。

Belden88760、8422、8412、Vaital、ヴァイアブルー、ノイマン、ヴァンダム、GEORGEL’s・・・等々、様々なケーブル(プリ➡パワー間)を試して来ましたが、どうしても消えなかった「雑味感」がBelden9451でスッキリ無くなりました。強いて言えば、音像がより立体的になり、演奏者(特に歌手)周りの空気が奇麗になったとでも言えば良いと思います。

例えばこのレコード、シュライヤーの歌うモーツァルトのリートです。伴奏はデムス(P)なのですが、シュライヤーとデムスの位置関係までは聴き取れていたのですが、その二人の間の空気(距離)感がより鮮明になりました。

面白いものですねぇ。

ケーブルで音(質)が変わる、変わらないの論争は今でも終止符は打たれていないと思います。オジサンは『良質なケーブルであればそれほど変化はない』と言う考えなのですが、微妙なところで差が出るんですねぇ。

オーディオは使われているコンデンサーや抵抗一つ変えても音が変わると言われています。また、同じ製品でもLot(製造された時期)によっても変わると言われています。それらは本当に微妙な変化かも知れません。音楽を聴く(楽しむ)上で、それらの微妙な変化がどれ程の意味を持つか、オジサンには計り知れないのですが、一度足を突っ込んだ世界ですから、やれる事は徹底的に(金を掛けず)やってみたいと思うのです。

師匠が言っていた通り「オリジナルに勝る改造無し」ですから、部品(装置)そのものに手を入れる気は有りませんが、スピーカーやプレイヤー周りの調整、ケーブルの検討等、出来る範囲で続けて行きたいと思います。

それでも最終的に音質を決めるのは「ソフト」で有る事は間違いの無い事ですから、優秀なソフトを調整の整った部品(装置)で、しかも良い体調で聴いて行きたいと考えているオジサンです。