オーディオの音質考ーⅢ

何だか立冬を過ぎたとは思えない日が続いていますが、皆さんお元気にお過ごしでしょうか?

こんにちは、オジサンです。

コロナが各地で最高新規感染者数を更新していますが、余り嬉しくないニュースですねぇ。どこかの偉いさんが言っていた通り「Go to」が始まってから感染者が急増していると言う意見も、まんざらではないような気がします。こうなると、来年に延期された東京五輪もまたまた心配になってしまいますが、どうなんでしょうねぇ?

オーディオの音質考ーⅢ

さて、オーディオの音質に付いてこのところ考えたりしていますが、皆さんは「音像」と言う言葉は聞いた事が有るでしょうか?「定位」とも深く関わる音像ですが、音楽を聴く(楽しむ)上で結構重要な要素になります。

例えば弦楽四重奏を聴く時、スピーカの左から第一Vn、第二Vn、ヴィオラ、チェロ(場合によってはヴィオラとチェロがが逆の場合もある)きっちり並んで聴こえるのが普通(?)です。これが「定位」ですが、定位の悪い装置で聴くと何となく曖昧になったります。

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では「音像」とはどのようなモノか?音像とは楽器の大きさなどで判断する場合が結構あります。前出の弦楽四重奏を聴いて、定位は問題なしとしても、例えばチェロがコントラバスの様な大きさに感じたり、女性歌手の姿が身長2mを超える様な大きさに感じたり、或いは象も食べそうなくらいの大口に感じたり・・・これが音像です。

ピアノ独奏の曲を聴く時・・・例えばサティ。

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まるでピアノの中に頭を突っ込んで聴いているような感じは、オジサン的には好きになれません。

クラシック音楽(アンプラグ楽器を使った演奏)の場合、楽器の音は楽器そのものから発せられた音、床や壁に反響した音等、様々な音で構成されています。つまり、楽器から発生られる音を「元音」とすれば、それ以外の音は「響き」と言えるかも知れません。

音楽はこれら全ての音が合体してリスナーの耳に届くのが理想で、元音を「芯」、それ以外の音を「響き」と仮定した場合、「芯」が極端に多い場合は「乾いた」音に聴こえ、響きが勝ると「ボンヤリした」音になりがちです。

音像的に言えば「芯」が多い場合は「痩せた音」に聴こえ、響きが多い場合は「曖昧な音」になる傾向が有ります。

これもリスナーの好みの問題ですから、一概に、オジサンなんかがどうこう言える問題では無いのですが、これは音楽を聴くうえで重要な要素になります。

オジサンはオーディオをいじり始めた比較的早い時期から「芯と響きがバランスした音」を目指していますが、いまだ達成されたとは思えません。今オジサン所で鳴っている音はどちらかと言えば「芯」が勝っているように感じます(オジサン的に)。

また、この話は定位と言った方が良いかも知れませんが、楽器がスピーカより前で鳴っているように感じるか、スピーカーより後ろで鳴っているように感じるか・・・。

これも音楽を聴くうえで非常に重要な事だとオジサンは考えています。現在のオーディオ界では「音像がスピーカの前で結ばれる」、つまり演奏者の像はスピーカーより前に結ばれる装置(特にスピーカー)が良いとされる傾向が有ります。特にJazzを聴かれる方はこのような音像定位を好まれる方が多く、名器JBLやALTECはこの傾向にあるようです(オジサンは使った事が無いので分からない)。

しかし、オジサン的にはどちらかと言えば後ろに引っ込んで音像を結ぶ音を好んでいます。なぜなら、演奏家と自分の間の空気を感じたいと思っているからです。この演奏家と自分の間の空気には「響き」成分が多分に含まれており、より音を「柔らかく」聴かせてくれると考えているからです。

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音像や定位には、装置は勿論ですが、部屋の影響が非常に大きく出ます。左右対称の壁(の質)、リスナーとスピーカーの距離、天井の高さなどが大きく影響します。しかし、日本の多くの家でこれらを満足(音質的に)させるのはかなり難しい事で、それには莫大な費用が掛かります。オジサンの様な貧乏人にはとても無理な話しなのです。しかし、オーディオをいじっている以上、与えられた環境の中で最大限の音質を目指したくなるのも人情で、セッティングを変えてみたり、部屋の模様替えをしてみたり、日々汗を流すのです。

音像と定位は音楽の楽しみを倍増させる要素ですから、スピーカーの選択やセッティングは十分慎重に行う必要が有るとオジサンは感じています。

まだまだオーディオの泥沼の中でもがくオジサンですが、これこそがオーディオの楽しみなのです。皆さんも一度、オーディオの泥沼にハマってみませんか?結構楽しいですよ・・・。