今日の1枚・・・#22 黒人霊歌 マリアン・アンダーソン(CD)

昨日更新したばかりですが、今朝このCDを聴いていて思いを強くしたので記事を書くこととしました。

こんにちは、オジサンです。

黒人霊歌クラシック音楽かと問われれば・・・答えに窮するのですが、1898年生まれのガーシュインがクラシックに分類されるなら1870年以降世界に広まった(ウィキペディアより)黒人霊歌もクラシックの部類に入れても良いとオジサンは思います。

奴隷として牛馬のごとく労働を強いられ、牛馬以下の扱いを受けていたアフリカ系の人々、その歴史は筆舌に尽くしがたいと純日本人で有るオジサンにも想像出来ます。多くの映画や本によって、遠く離れた日本でもその窮状に思いを馳せる事は出来ますが、本当のところはやはり迫害を受けた人、又はその子孫の方々にしか分からないと思います。東の果ての国でとやかく言っても、所詮「他人事」でしか無いと思うのです。

それはクラシック音楽も然りで、宗教(主にキリスト教)と深く結びついた西洋音楽(特にバッハ以前)は、耳に心地よい音楽としては聴けるのですが、やはりその本質を聴くことは難しいような気がします。勿論「音楽的に」とか言うことは楽譜の研究によって解釈されるのでしょうが、その根底に有るもの(主に宗教的な)はなかなか見えて(聴こえて)来ないように感じます(オジサンの勝手な解釈です)

オジサンが度々ニューヨークへ行っていた1980年代半ばから90年代初頭に掛けて、まだまだ色濃い人種差別がニューヨークには有りました。アフリカ系アメリカ人公民権運動の首謀者であったキング牧師が暗殺されたのが1968年のことですから、オジサンがニューヨークへ行っていた頃はまだそれから20年程しか経って居ない頃でした。

表面的には「人種差別撤廃」を謳っていたアメリカですが、その影響は深く、根強かったのかも知れません。仕事を失い、路上や地下鉄でホームレスになって生活している人の多くは肌の黒い人が多かったように思います。トイレや洗面所には相変わらず人種差別を意味する張り紙、表示を残したレストランも有りました。

21世紀を迎え、20年以上が経った今、アメリカの現状がどうなったか分かりませんが、先日TVであるコメンテーターが「いまだに根強い人種差別がある」と語っていた言葉が印象に残ります。

日本は古くから世界的にも珍しい単一民族国家でしたが(最近は違ってきたが)、古くは士農工商のような差別が有りましたし、戦時中も階級社会は現存したと思います。そして21世紀の日本は別の意味での「差別化」が進んでいると感じざるを得ません。勿論差別の根源だどこに有るか、オジサンには分かりかねますが「貧しさの遺伝」と言われるような事が厳然と表面化しています。

黒人の家庭に生まれた人々が謂れの無い差別を受けたように、貧困の連鎖が起こっている日本を何とか出来ないものでしょうか?オジサンにはそのような力は有りませんので、なんだか空しい気がします。

ちょっとオジサンらしくない社会派の話になってしまいましたが、最近感じている事です。