久し振りの更新です。
今年は桜の開花が早かった割に、開花後の気温が低く花が長持ちしました。皆さんは花見など、楽しんだでしょうか?卒業式も入学式も桜の下でやれた年はそれほど多くはないと思います。
オジサンは家族の介護で桜どころではなく、家→病院→会社→病院→家の毎日ですので、花見はできませんでした。(吉野の桜見物は今年もできませんでした)初めて経験した介護ですが、本当に大変ですねぇ。介護されている本人も大変なので、周りが「たいへんだ~」とか「疲れた~」なんて言っていられないのですが・・・。
オジサンン・・・家を探す
さて、入院も3か月を過ぎ、そろそろ家に迎え入れる準備を整えなければならない時期となりました。まだ入院予定期間が4か月ほど有りますので、それほど焦ってはいなかったのですが、やはり準備は早い方が良いと思い3月の半ばごろから「車椅子で生活できる家探し」を始めました。(まだどこまで回復するか分かりませんが)
家探しと言っても、やはり頼るのはネット情報しか有りませんので、ネットで検索して不動産会社に電話して現地を見せて頂く様にしました。
家を買うと言っても新築するほど金が有る訳ではないので、当然中古住宅となるのですが、これほど中古住宅の数が多いとは・・・全く想像もしていませんでした。何でもかんでも良さそうな物件を見る訳にも行きませんので、「予算」「立地」「介護のし易さ」等々を考慮し、日々物件探しを続けました。
安物には・・・裏が有る
世の中何でもそうですが、安価なモノには何か裏が有るもので、住宅でもそれは同じの様です。ネットで検索して「安い、広い、比較的新しい」と思って現地へ行ってみると、車が入れ難い、家の前に急坂が有る、隣の家に大きな犬が居て煩い、しかも臭い等々、現地へ行ってみないと分からない事が多々有りました。
最初に見た物件は、とある別荘地に建つ戸建です。買い物は近隣のスーパーまで車で20分と言うのは覚悟していました。物件は山小屋風で、結構オジサン好みなのですが、現地へ行ってビックリ・・・なんと2階へ上がる階段が梯子なのです。しかも引出し型の梯子で、天井から引っ張り出すタイプのモノでした。
身体が動くうちは良いけど、足腰が弱くなって梯子から落ちて大腿骨骨折なんて事になったら大変です・・・速攻却下しました。
また、「温泉付き」「築38年」の純日本家屋も見ました。この家は築38年とは思えないほどしっかりした造りで、大工さんが命を懸けて建てた様な立派な家でした。しかも温泉付きで風呂はヒノキで1坪以上の広さがあります。庭には立派な梅の木が有り、花は終わっていましたが春が楽しみな雰囲気でした。
しか~し、その家の横にはたいそう立派な家が有り、普通の家と同じ位の犬小屋が有りました。鳴き声、匂いがひどく「とても住んでられない」と思い、速攻却下です。物件自体は大変良いモノだっただけに残念ですが、毎日あの吠える声と匂いに悩まされるのは我慢できないと思います。前に住んでいた方(老夫婦と聞いている)は、おそらく隣家が建って、長年住み慣れた家を犬の吠える声と匂いが嫌になって引き払ったのだと思います。(かわいそ過ぎる~)
ハウスメーカーの家は・・・
ハウスメーカーの家も結構見ました。確かに、ハウスメーカーの家は素晴らしい・・・でも何だかチャチな気がするのも確かです。特に床と壁は薄い・・・。
きちんとした大工さんが建てた家にはかなわない気がします。まぁ、値段が違うので当たり前と言えば言えば当たり前なのですが、きっちり建てられた日本家屋を見た後では、ハウスメーカーの家はどうも買う気になれませんでした。
オジサン・・・家を買う
ネット検索、現地見学・・・なんだかんだで14~15軒は物件を見ました。先に出てきた日本家屋は本当に欲しい物件でしたが、残念でした。
結局オジサンが買う事にした家(契約はこれからですが・・・)は、今住んでいる街から70Km程離れた市で、比較的海に近い場所です。東京のデザイナーが建てた家で、お茶の先生をやられていた方が持ち主だったようです。
この家は、門から玄関まではスロープ、玄関からはオールフラット(1階部分)で、車いすの出入り、移動は何のストレスも有りません。まさにオジサンが探していていた家と合致しました。
これが玄関です。
引き戸で、車いすも楽々通れる広さが有ります。玄関には上り框も無く、そのまま部屋に入れる造りになっています。
玄関を内部から見た写真です。
玄関を入ると直ぐ左側(写真では右側)にベンチが有り、靴の脱ぎ履きは座ってできますので、歳をとっても安心です。しかもこのベンチ、素材は不明ですが1枚板で結構しっかりできています。
これは2階のフリースペース(洋間)から見た写真ですが、この家のリビング(1階)には天井が有りません。2階まで吹き抜けになっていて、2階のフリースペースには壁も無いので、非常に開放的と言えば開放的なのですが、何に使えば良いのか分かりません。きっとハンモックでも吊るして、オジサンのお昼寝スペースになると思います。
これは茶室として使われていた8畳の和室です。ここでお茶のお稽古をしていたようで、隣には簡単な料理くらい出来そうな水屋も備わっています。広縁を入れると10畳ほどの広さが有ります。
ここまで見てお分かりになるかも知れませんが、この家には直接照明(蛍光灯等)が有りません。全て間接照明で造られています。直接照明が嫌いなオジサンにとっては非常にありがたい造りですが、奥さんは「暗くない?」と心配そうです。夜は暗いんです!
もう一つ、この家の特徴と言えるのが、全て引き戸でドアがない事です。ドアに慣れてしまった現代人にはその良さが分からないかも知れませんが、ドアはどうしてもデッドスペース(ドアが開く部分)が出来てしまい、部屋全てが使えないのですが、引き戸ならデッドスペースが殆どできないので部屋を有効に使えます。
オジサンが使う予定(奥さんと交渉中)の洋間です。広さは6畳ほどですからそれほど広くは有りませんが、しっかりした板張りの部屋なのでオーディオを置くには良いと思います。左側にクローゼットが有りますので、この部分は家族共有になると思いますが・・・。
と良い事ばかりでもなく、2階南側のバルコニーはご覧の通り板が浮いてボロボロになっていて、下の和室は少し雨漏り(にじみ)もしているので早急に修理が必要です。
これから・・・
これから修理が必要な所は修理して、夏ごろからこの家で新しい生活を始める予定です。3LDKとあまり広くない家ですが、造りは非常に良いと思います。現在修理業者の方を探しているところですが、知り合いの建築屋さんが引き受けてくれれば、それが一番ありがたいと思います。
介護を続けながらの生活で、まだまだ周りの方に助けて頂かなければならないのですが、何とか家族で頑張って行ければ良いと思っています。