今日はオーディオの話し・・・アンプ編

たまにはオーディオの話を少ししようと思います。

こんにちは、オジサンです。

オジサンのアンプ遍歴

オジサンがオーディオの泥沼にはまった話は以前書きましたが、泥沼にはまる切っ掛けとなったのがアンプでした。高校入学祝いで両親に買ってもらったテクニクス(現パナソニック)のアンプが壊れ、SANSUI DU-607からオーディオの泥沼にはまっていきました。

SANSUIのアンプに不都合や不具合が有った訳ではないのですが、次に買ったのがMarantzのプリメインアンプでした。オジサンはこの頃、「機械を変えれば音が良くなる」と信じ切っていましたので、何の不都合もない、故障もしていないSANSUIを見限ってMarantzに乗り換えたオジサンです。

しかし、当然の事ながらアンプを変えても音は殆ど変りません。勿論多少の音質傾向は変わりますが、本質的な部分は何も変わらないのです。今ならこの事に気付いていますが、当時は盲目的と言うか、お馬鹿さんだったのです。

Marantzのアンプは直ぐに「これじゃ駄目だ!」と言う事になり、「やっぱりアンプはセパレートじゃないと目指す音は出ない」と訳のわからない理屈を付け、ついにセパレートアンプにちょっかいを出します。当時のラインナップは、スピーカーがタンノイレクタンギュラ―ヨーク(モニターゴールド)、プレイヤーがLUX PD-300(ベルトドライブ)、アームはSAEC、カートリッジはシュアTypeⅣでした。

今思えばかなりメチャクチャなナインナップですが、当時のオジサンとしては考えあぐね、財布と相談した上でのシステム構成でしたので、アンプ以外はかなり長い間(とは言っても数年)頑張りました。

Lux CL35Ⅲ登場

さて、セパレートアンプにすると決意したら動きが速いのがオジサンの特性で、余り深く考えることなくLuxのCL35Ⅲ(プリ)と同じくLUXのパワーアンプを買っていました。Luxを選んだ理由は、当時「タンノイを鳴らすならLux」と言う風潮が世間的に有り、「#7を買えない奴はLuxを使え」と言う感じだったためです。

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Lux CL35Ⅲ(オーディオの足跡HPよりお借りしました)

CL35Ⅲは、非常に美しい作りで、所有者の満足度が高いアンプでした。#7同様左右シンメトリーなデザインで、つまみはアルミ削り出しを使用しており、スイッチのクリック感も高級感が有りました。

CL35Ⅲは何年使ったでしょうか?恐らく2-3年だったと思いますが、とある有名オーディオ雑誌の取材を受けたのもこの頃でした。

CL35Ⅲについては、今でも「手元に残して置けばよかった!」と思う一品です。次のアンプ(カウンターポイント)の購入費用に充てるため、CL35Ⅲと決別してしまいました。今更後悔してもしょうがないですが、後悔せずにはいられないオジサンです。

ZAIKAアンプ登場

CL35Ⅲと組み合わせた「Luxのアンプ(EL34を使用したアンプ)ではタンノイの実力が発揮できない」と訳の分からない理由を付け、Luxのパワーアンプは1年ほどで姿を消してしまいました。

Luxアンプの後、我家の指定席に座ったのがZAIKAの2A3シングルアンプです。このアンプはオーディオの師匠であるD氏から紹介されたもので、横浜のオーディオショップで良くご一緒させて頂いた安斉勝太郎氏の設計、製作によるものでした。

氏はいつも黒いビニル製の袋を下げ、ニコニコしながらオーディオ店の試聴室にチョコンと座っていた普通のオジサンでしたが、アンプの設計、製作においては結構有名な方だったのです。当時私が通ったオーディオ店の試聴室で鳴っていた鉄仮面(シーメンスコアキシャル)をドライブしていたのもZAIKAアンプでした。

私はこの鉄仮面の出す音が好きで、私のオーディオの原点と言っても過言ではないと思っています。鉄仮面の話は後日、気が向いたら書きます。

カウンターポイント登場

CL35Ⅲにも限界を感じ、次に手にしたのがカウンターポイントでした。CL35Ⅲのどこに不満があったかと言えば、やはり高域の解像力でした。

カウンターポイントはハブリッドが売りものの新設計アンプで、真空管トランジスターの良いとこ取りをした様なアンプでした。しかし、理想と現実は合致しないのが世の常で、カウンターポイントが我が家で出した音は理想とはかけ離れた音でした。

勿論カウンターポイントが悪い訳では無く、たまたまオジサンのシステムとの相性が悪かっただけの事だと思います。

オーディオはカット&トライ

オーディオは何事もカット&トライの世界です。どれ程カタログを研究しても、スペックが優れていても、最終的には自家の装置に繋いでみなければ結果は分かりません。

高価な装置を揃えれば理想の音質が得られると思う方も多いと思いますが、決してそのような甘い世界ではないのがオーディオの世界です(カメラと同じ)。各部品の組み合わせは無限大に近く有り、鳴らされる部屋の条件でも音質は大きく影響を受けます。また季節(湿度)によっても変わり、どれが本当の装置の音か、分からなくなります。

従って、オーディオ装置は自家の装置に繋いで音を出してみないと何とも言えないのです。また、オーディオ装置の各部品には「エージング」と言う厄介な事があります。車で言えば「慣らし運転」の様なものですが、個性が強い部品ほどエージングに時間が掛ります。

この様に自家の装置に繋いでみて、エージング期間を経なければその部品の正しい評価が出来ない(個人的な評価)のがオーディオの世界です。これが泥沼にはまる原因なのです。

「店で聴いた(試聴)音と、家で聴いた音が違う」と言う経験は、オーディオを少しでもいじった経験の有る方ならお持ちだと思います。

そうなんです、店での試聴はほぼ役に立たないのです。

今日はこの後出掛けなければなりませんので、これで終わりです。まだオジサンのアンプ遍歴は続きますが、ZAIKAアンプは購入後30年以上経った現在、まだオジサンの手元に有り、現役で使えます。

オーディオの泥沼は果てしなく、深いです。沈んでから初めて気付く事ばかりです。沼に嵌らない様、皆さんも気を付けて下さい。