クラシック演奏家の悲哀

梅の花が各地で花盛りとなり、梅まつりなども多々行われているようですが、皆さん梅まつりには行かれたでしょうか?

こんにちは、オジサンです。

オジサンは梅まつりに出掛けるほどの時間は有りませんので、自宅の紅白の梅を愛でて終わりにしました。今朝の情報番組でも紹介されていましたが、梅も色々な種類が有るようで、見た事もないような梅が紹介されていました。一度は見てみたいと思いますが、かなり難しいでしょうねぇ。

さて、昨日更新した内容を今一度読み返してみて、何だか何が言いたいんだか分からなくなり、頭の中を整理してもう少し付け加えたいと思います。

レコード(CD)業界の不振

オーディオ業界を凋落させたのはオーディオ業界自身であることは以前書いた通りですが、レコード業界も今や瀕死の状態で、再編や提携がかなり多くなっています。

「確かこの曲(演奏)は他のレーベルから出ていたと思うんだけど・・・」と思って調べてみると、何年も前に合併、又は吸収されていたなんて事が多々あります。日本国内でも銀行の統合が進み「前は何て言う銀行だったけ?」と思ってしまう事も度々ですから、レコード業界も再編、吸収が有ってしかるべきなのかもしれません。

リスナースタイルの変化

さて、皆さん音楽を聴く時、どのようなスタイルで楽しんでいますか?「家のオーディオの前で座って聴く」なんて人は、既に絶滅危惧種に指定されるほど少なくなっているとオジサンは思っています。いまや音楽を聴くスタイルは多様化し、通勤中や勉強をしながら、イヤホン(ヘッドホン)で聴く方も増えていると思います。通勤中の車の中で聴くと言う方も多いでしょう。

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オジサンも出張の時などは携帯音楽プレイヤーをポケットに忍ばせて、イヤホンで音楽を聴きながら出張先に向かっていました。

家で音楽を聴く時、今ではPCで楽しんでいる方も多いと思います。YouTubeあたりなら無料配信されている楽曲も多々ありますので、一日中垂れ流しで掛けている方も多いのではないでしょうか?

このように多様化するリスナーと音楽配信の無料化によってレコード業界は瀕死の状態になっている事は皆さん共通に思っている事だと思います。あるデータによれば、2018年当時の音楽ソフト(配信は除く)の売り上げは、2005年当時の凡そ半分にまで落ち込んでいるようです。かろうじて配信が支えているので、全体としては半分にはなっていないようですが・・・。

クラシックCDは・・・?

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このレコードと記事は関係ありません(バリリ四重奏団・ベートーベン弦楽四重奏ウエストミンスター盤)

昨日も一部書きましたが、クラシック音楽の場合、作曲家が譜面に書いた音符やテンポを忠実に音(楽)として表現する事が良い演奏家とされていると思います(特に日本では)。

従って、過去の演奏家がそのような良い(?)演奏をレコード(CD)として残してしまえば、後に続く演奏家はその楽曲を楽譜に忠実な形で演奏したとしても市場に受け入れられるチャンスは少なくなってしまいます。

そのような時、演奏家は自分なりの解釈を楽曲に加え、過去の演奏家と差別化しようとするわけですが、それ(新しい解釈なり演奏)が市場に受け入れられれば良いのですが・・・大概の場合あまり良い結果は出ません。

その様な流れの中で巻き起こったのが「古楽器」による演奏スタイルでは無かったでしょうか?代表的なのはアーノンクールブリュッヘン辺りだとオジサンは勝手に思っていますが、そのブーム・・・何年頃だったでしょうか、1970年前半か半ば辺りですか?

まぁまだその頃はオーディオも全盛の時代で、イ・ムジチ辺りで「四季」を聴いていたリスナーが古楽器演奏の盤を追加購入したりして、結構売れたと思います。

しかし、それも束の間・・・水に浮いた泡同様、すぐに弾けてしまい、そこから先は元の木阿弥になった気がします。

ですから、今クラシック音楽演奏家を支えているのはコンサートホールに足繁く通ってくれるリスナーであり、オジサンのようにめったにコンサートに行かない(行けない)リスナーでは無くなってないのです。

クラシック音楽演奏家・・・日本にも沢山居ますが、本当に演奏だけで食えている人はほんの一握りの「話題性」(演奏以外の)を持った方だけになってしまった気がします。「話題性」が悪いと言っているのは有りません、しかし話題性だけでは尻すぼみになるのは目に見えています。

この先クラシック業界(コンサート、録音など)はどうなって行くんでしょう?オジサンには計りしれない部分ですが・・・。

新録音等が出たら一応は聴いてみたいと思いますが、そこに「期待」はほとんどなく「興味」だけが有るような気もします。ヨー・ヨー・マのバッハ作曲、無伴奏チェロ(3回目の録音・アナログ盤)には一時触手が動きましたが、結局YouTubeで最近のマの演奏を視聴して辞めました。オネゲルの演奏を超えているとは思えなかったからです。

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立春を過ぎ、春一番も各地で吹きましたが、まだまだ寒い日も有ると思います。新型コロナも感染経路が不明の感染者が出始め、いよいよ市中感染が始まった気もします。数か月後には東京オリンピック(と呼んで良いのか?)も始まります。一日も早い終息宣言を期待しています。