オーディオの師匠登場

やっと梅雨らしく、雨の日が続くと思ったら九州から関西に掛けて大雨になっている様で、地震が有った大阪はちょっと心配な状況になっています。

こんにちは、オジサンです。

ここ何年か、梅雨時(に限らず)の雨の降り方が異常だと思いませんか?オジサンが子供の頃は「シトシト」と言う表現がぴったりの降り方が梅雨の特徴で、今時の様に「ザーザー」降るのは夏の夕立のイメージでした。これも地球環境の変化と言ってしまえばそれまでですが、まるで熱帯地方のスコールの様な降り方はやっぱり異常としか言いようが有りません。3日位前だったでしょうか、夕方まで降っていた雨が止み切らないうちにお日様が顔をだし、青空なのに雨が降っている「狐の嫁入り」状態でした。

まだまだ浮上の切っ掛けが・・・

昨日、サッカーワールドカップの日本vsコロンビア戦をテレビで見ていました。大方の予想に反し(と言うとファンに怒られそうですが)、大善戦で日本が勝利しました。まぁスポーツですから、何が起こるかやってみなければ分からないのは確かですが、それにしても日本は良く勝ったと思います。この勝利でグループステージ突破がかなりはっきり見えて来たと思いますが、油断は禁物でしょう。

日本の歴史的(?)勝利に日本中が酔いしれていた昨日ですが、オジサンはどうにも冷めてしまっています。先日書いた通り、オジサンは今深い(それほどでもないと思うが)海のそこで海流に流されながら漂っている状態です。まだ手足は動きを止め、ただただ流れに身を任せている状態なので、人様の事は耳や目に入って来ません。

本当ならこの歴史的日本の勝利は周りの人達と一緒に喜ぶべきだし、40年来のファンである我がヤクルトスワローズ交流戦で初の1番に輝いた事もまさに「歴史的」(二度とないかも・・・)出来事なので大いに喜ぶべきなのですが、どうにも心が反応しません。

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海面への浮上の切っ掛けが見付からないのです。

「まぁそのうち浮上の切っ掛けが見付かるでしょう」と鷹揚に構えているオジサンです。焦ってもしょうがないですから・・・。

いよいよ師匠D氏・・・登場

このブログのオーディオ関係の記事に度々登場している「オーディオの師匠 D氏」に付いて今日は話をしてみようと思います。

師匠と初めて会ったのは、テクニクスのステレオが壊れ、アンプを探していた頃ですからもう40年程昔になります。その年に生まれた子供は40歳になるんですねぇ・・・ってあたりまえじゃ!

書き始めたのは良いのですが、何から書けば良いのやら皆目見当が付きません。色々な話しが有りすぎて・・・。

師匠は有名な楽器メーカーの販売店(横浜)でオーディオ担当の主任(当時)をされていた方です。とは言っても、自社の製品は殆ど試聴室には置いて無く、殆どが海外製品とZAIKAのアンプやお客さんが造ったスピーカー等が置いてありました。

師匠曰く「〇〇〇にはまともな製品がねぇ」という事でしたが、当時そのメーカーが出していた超有名なスピーカー(今でも人気が有る)は置いてあったが音が出る状態では無かったと思います(接続していなかった)。

師匠は非常に物事をはっきり言う人で、時にはお客さんともめる事もありました。しかしそれは、師匠独特の持ち味で、普通の店員さんだったら売る事が仕事ですから、自分が「ちょとなぁ」と思っている商品でも、お客さんが気に入っていれば売ってしまうと思います。しかし師匠は、「買ったら後悔する」とか「そんなのは産業廃棄物だ!」と言ってお客さんを怒らせてしまうのです。

可哀そうな・・・大学生

オジサンは仕事帰りに良く師匠のいる販売店の試聴室でトグロを巻いていました。大体6時か7時頃行って、10時近く(店の閉店は8時だったと思う)まで師匠や他のお客さんのオーディオ談義を聞いて勉強していました。(お客さんはめいめいに酒、ワイン、チーズ等々を持ち込んでいた)

そんなある日、大学生が試聴室へ来て「〇〇〇〇M(超有名スピーカー)が欲しいんですけど、試聴させて下さい」と言いました。周りでそれを聞いていた人はその瞬間「やっちまったぜ!」と思った事でしょう。

試聴室へ来た大学生も、数多のオーディオ雑誌を読み漁り、色々な人の話を聞き、アルバイト(?)で必死に金を貯めて(当時から安いスピーカーでは無かった)、ようやく買える事になったので試聴室に・・・言ってみれば最終確認のために来たと思います。その時すでに大学生の気持ちは〇〇〇〇Mで決まっていたと思います。

お客さんとオーディオ談義の真っ最中だった師匠、おもむろに顔を上げて「〇〇〇〇Mのどこが良いの?」と優しく声を掛けます。大学生はここぞとばかりに勉強してきた知識(構造・スペック等)を披露し始めました。

ここでまた周りの人間は凍りつきます。「あちゃ~、またやっちまったぜ」と思ったのはオジサンだけでは無かったと思います。

大学生の話を一応最後まで聞いた師匠、おもむろに大学生と向き合い「勉強し直してきなぁ~」の一言で追い返してしまいました。

前にも書いた通り、オーディオ装置はスペックや構造だけで音が決まる訳ではありません。どれ程素晴らしい「音」を出す部品でも「音楽」が鳴らない部品はいくらでもあります(音と音楽の違いについては後日)。この様な製品はなぜか日本製のモノに多い様な気がするのはオジサンだけでしょうか?日本製の部品は非常に品質が高く、スペック的(カタログ上の数字)にはどの国の製品より優れています。しかし、音楽を鳴らすとなぜかつまらない・・・どうも音楽にのめり込めない様な気がします。

この話は長くなりますので、後日書く事として、その大学生がその後どの様な道を辿ったかを紹介します。

大学生・・・その後

師匠にキツ~イ一発を食らった大学生、その日は肩を落としてトボトボと帰って行きました。結局試聴も出来ず、スピーカーも売ってもらえずに・・です。

こんな販売店ってありますぅ?普通はお客さんが欲しいと言った物を売るのが販売店だと思いますが、師匠の所は全く違っていました。オジサン的にはこの様な販売店は初めての経験です。

さて「勉強し直してきなぁ~」の一言で追い返された大学生ですが、その後一週間か10日程して懲りずに試聴室にやって来ました。「また追い返されるぜ!」と思ったのですが、周囲の期待に反し「勉強させて下さい」と師匠に言いました。

師匠も快く受け入れ、その日大学生が帰る時には「またおいでぇ」と声を掛けました。

大学生はその後も週に1~2度、試聴室に顔を出す様になり、オジサンと同じ様に色々な方の話を聞いたり、色々な部品の音を聴いて勉強するようになりました。

最終的には〇〇〇〇Mと師匠ご推薦のスピーカーを聴き比べて、師匠ご推薦のスペンドールのスピーカーを買った様ですが、残念ながらオジサンはその時居ませんでした。

最終的にその大学生は試聴室の住人となり、他のお客さんと仲良くなり、オジサンとも仲良しになりました。色々買い物も頼んだ記憶がありますが、気持ち良く頼みを聞いてくれた、いい奴だったと思います。今頃何してるかなぁ・・。

師匠登場・・・

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これがオジサンのオーディオの師匠 D氏です。他の方(試聴室の住人)のHPから拝借しました(M先生お借りしました)。師匠、出しちゃいました。お許しください。

ご覧の通り、風貌も・・・師匠に怒られるぅ!

師匠はオジサンと同じ県の出身で、前にも書いた通り、暮れから正月に掛けてご実家に入り浸っていました。

懐かしいあの頃・・・

師匠に「オーディオの在り方」等を教わり、F君からBachを教わり、E教授やパパゲーノの香川氏からMotzartを教わっていたあの頃、オジサンの人生の中では一番楽しかった時期かもしれません。いまだにオーディオの何たるかは理解していないと思いますが、その頃教えて頂いた「知識」や、その頃手に入れた「感性」はその後のオジサンの人生を豊かにしてくれたと思います。

オーディオや音楽を聴くと言う事は、非常に個人的な事ですからその知識を誰かに御開帳する様な事もありませんし、オーディオの音を誰かに聴かせるなんて事も余りありませんが、音楽の楽しさやオーディオをいじる楽しさをこの時覚えた様な気がします。

さてさて、今日は師匠との思い出の一端をご紹介しましたが、まだまだ師匠にまつわる逸話は有ります。徐々に紹介していこうと思いますが今日はこの辺りで・・・。

 

一日も早く浮上の切っ掛けを掴みたいオジサンでした。