オーディオの話し・・・ケーブル編

今日はオーディオ、その中でケーブルの話を少しだけ・・・。

こんにちは、オジサンです。

オーディオは部品単体では音が出ない事は以前書きました。カートリッジも、アンプも、スピーカーも、それだけでは音が出ない事は皆さん既にご承知の通りです。

それぞれの部品をケーブルで繋ぎ、信号の受け渡しをして初めてスピーカーなりヘッドホンなりから音が出てきますが、その各部品を繋ぐのがオーディオケーブルです。

江川三郎氏の功罪

「功罪」と書くと江川氏に罪が有るような書き方になってしまいますが、決してそのような事では有りませんので誤解なきようお願い致します。

江川氏が「接続ケーブルで音が変わる」と提唱したのが1975年の頃だった様ですが、オジサンはこの時まだテクニクスのシスコンを使っていたので江川氏がこの提唱をしたのをリアルタイムでは知りません。

しかしオジサンがオーディオをいじり始めた1980年頃は、既に「定説」化していて、オーディオファイルの間では「常識」の様に扱われていました。

その後現在まで、科学的に実証しようとする試みや、感覚的に変化を体感した報告などが相次ぎ、いまだに「結論」は出ていないとオジサンは考えています。

江川氏の「功」は、オーディオ界の活性化に貢献した事だと思います。結果の良否に関わらず、多くのオーディオファイルはケーブルの交換をした事が有ると思います。その売り上げがいかほどになるかオジサンには皆目見当が付きませんが、全体としては相当な額に上ると思います。また、それほどオーディオに興味がそれほど無かった方も、「ケーブル交換程度(金額的に)で音質が向上するならやってみよう」と、オーディオの音質改善に興味を持つ切っ掛けを作った事も功にあたると思います。

「罪」の方は?と問われると答えに窮しますが、オーディオファイルが右往左往する原因を造り「ケーブル沼」なる現象まで引き起こした事だと思います。「功」の部分と背中合わせの様な現象ですが、ケーブルで頭を悩ませ、多額の投資をし、部屋の片隅にケーブルの森を作ったのはオジサンだけではないと思います。

ケーブルで本当に音が変わるの?

いまだ答えが出ていない感のある問題ですが、オジサン的には「???」の部分が多い様な気がします。確かに100円程度で売られているRCAプラグ付のモノに比べれば、多少太いモノの方が安心感が有り、見栄えも良くなりますが、実際「ブラインドテストをやってその音質の違いが分かるか?」と問われれば、オジサンには分からないと思います。余程品質の悪い、ケーブル鳴きが有るようなモノなら別ですが・・・。

オジサンが初めて買ったケーブル・・・Belden8422

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これがオジサンが初めて買ったケーブルで、Belden8422です。ごく普通の2芯ケーブルで、オジサンはこのケーブルをプリアンプとパワーアンプ間に使いました。

このケーブルを買った切っ掛けは、セパレートアンプにしたため、プリーパワー間のケーブルが必要になったためで、ケーブルを替えて音質向上を図るためでは有りません。従って、オジサンにとってこの8422が基準のケーブルになった訳です。

その後色々なケーブルを試して来ましたが、30年以上経った今でもこのケーブルはオジサンの手元に有り、時々繋ぎ替えています。

色々試しましたねぇ

8422以降、プリーパワー間は勿論、フォノ出力ケーブル、フォノイコープリ間、スピーカーケーブル等、色々なケーブルを試しました。とは言ってもオジサンは基本貧乏人ですから、1mあたり数千円、数万円もするような高額ケーブルに手は出せませんので、Belden、ウエスタン、カナレ、モガミ等が中心でした。

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オヤイデさんのHPより拝借しました。

これまででオジサンが一番印象に残った(結果が良かったのとは違う)ケーブルは、47研究所と言うところから出ていた0.4mm単線、ノンシールドのケーブルです。

ノンシールドという事で使える場所はかなり限定(ノイズを拾いやすい)されますが、幸いオジサンの所ではフォノイコープリ間にこのケーブルが使えました。非常にクリアと言うか、色付けが無い印象のケーブルでした。単線で被膜が固いので使い難い印象は有りますが、短距離の接続なら問題ありませんでした。

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サウンドハウスさんのHPから拝借しました。

もう一つは、JEORGE L’sと言うメーカーのエレキギター用のケーブルです。このケーブルは色によって音質が異なるとの事ですが、オジサンにはその理屈も、音の違いも分かりませんでした。

このケーブルは非常に細く、しなやかで取り扱いが楽です。音質的には多少低域よりの感は有りますが、バランスが悪くなる程では有りません。特に特徴のあるケーブルではありませんが、使いやすいケーブルでした。

最終的に・・・?

散々色々試したケーブルですが、今現在オジサンの所では以下の様な構成で音を出しています。

アーム~昇圧トランス・・・モガミ

昇圧トランス~フォノイコ・・・Belden

フォノイコ~プリ・・・47研究所

プリ~パワーアンプ・・・モガミ

パワーアンプ~SP・・・ウエスタン

ここ何年かはこのラインナップですが、この後もこのまま続くかどうかは分かりません。(オジサンは気まぐれですから・・)

ケーブルに思う事

「ケーブルを替えると音(質)が変わる」と提唱した江川氏の理論を裏付ける事はオジサンにはできませんが、ケーブルを替えると何となく音質も変わるような気はします。それが精神的な効果なのか、本当に音が変わっているのかの検証は残念ながらオジサンの知識では何とも言えません。

今、ケーブルの交換は目に見えている所が殆どで、部品の内部配線にまで言及している人は残念ながらほとんどいません。(中にはその辺りに注目している人も居ますが)

ケーブル交換は「太く」「伝導率の高い素材」が主流で、特に太さに関しては留まるところを知らず、いつの間にかホースの様な太いモノまで出て来ました。しかし、パワーアンプ~SP間にどれ程太い、高伝導率のケーブルを使用して、果たしてSPのコイルに使用されているケーブルはどれ程のモノなのでしょう?果たして、アンプの内部配線はいかほどのモノが使用されているのでしょう?

一時流行ったLCOFC(古い?)など、高純度銅線を内部配線に使用したアンプが世の中にどれ程有るでしょう?ホースの様なブットい内部配線を使用したアンプがどれ程有るでしょう?

そう考えると自然と接続ケーブルにも答えが出て来るような気がします。オジサンの勝手な解釈かも知れませんが、部品の内部配線まで変えなければ何の意味も無い様な気がします・・・。

勿論、アンプ、スピーカー等の内部配線にまで拘り、全て銀線(銀線が良いか否かは別の話し)で統一する様な改造をすれば話は別ですが、そこまでやっている方をオジサンは余り知りません。(一人だけ知っていますが・・・)

「オーディオの音質は最も劣る部品で決まる」のはオーディオをいじった経験の有る方ならご存知の事だと思います。オジサンも一時期内部配線を全て変えたい衝動に駆られた事が有りましたが、師匠の「オリジナルに勝る改造なし」との言葉で踏み止まった経験が有ります。オーディオは多くの部品の集合体ですから、例えコンデンサー一つでも品質(音質)の劣るモノが入っていれば、出て来る音はその音に引っ張られてしまいます。どれ程高品質で太い接続ケーブルを使ったとしても、どこかに品質の劣る内部配線ケーブルが使われていれば、その装置から出て来る音は高品質ケーブルの音では無く、品質の劣るケーブルの音になってしまいます。

勿論アンプやSPの内部配線はメーカーの設計者の方が音質を含めて設計しています。しかしメーカーには「コスト」と言う避けては通れない枷が有りますので、オーバースペックになる様な配線をするとは思えません。それでも、必要な部品は投入しているはずです(余程粗悪なメーカーでない限り)。

では接続ケーブルの交換は不要か?

       ・・・・オジサン的結論

アンプやSPの内部配線がごく普通の銅線で、特に太いモノを使用していないとしたら、接続ケーブルを高純度、高伝導率の太いモノに替える意味は無いか?と問われれば、オジサン的には「ある程度の品質を保っているモノなら交換不要」と考えています。

では、「ある程度の品質」とは何か?と言う問題に付き当たりますが、これは非常に難しく、素人のオジサンには何とも答えられません。ここまで言っておいて答えを保留する様で申し訳ないのですが、非常に難しい事です。

オジサン的には有る程度名の知れたメーカーのモノなら、あながちおかしなモノは無いと考えていますが、では太さは?単線?撚り線?と言う話になると非常に回答が困難になってしまいます。それは使っている部品が千差万別で、どういう部品を組み合わせるかによって答えが変わるからです。無責任な言い方で申し訳ないのですが、やはりオーディオはカット&トライですから、試してみなければ結果は分からないのです。(それじゃぁ結局買ってみなければ分からないじゃん)

オジサンは、オジサンちの装置に直径6mm以上のケーブルは不要と判断しています。10mm位のモノまで使った事が有りますが、結局引き回しがし難かったり、音質的に差が無いと判断した結果です。

なんだか尻切れトンボの様な結論で申し訳ありませんが、これがオジサンが持っている接続ケーブルの対する考え方です。結局自分で判断するしかないってことですね・・・。(卑怯者!)

RCAプラグ

オジサンは接続ケーブルはほぼ100%自作です。1本だけキンバーの出来合いのモノを買いましたが・・・。

接続方法に付いても、バランスかアンバランスかと言う論議が有りますが、オジサンは使いやすいアンバランス(RCA接続)だけでやって来ました。これもどちらが良いと言う結論は出ていないと思いますが、一般家庭で使う装置ならRCAで十分だと思います。

しかし、RCAプラグも部品の一つですから、余り品質の劣るモノは使いたくないと言うのが本音で、オジサンはスイッチクラフトのモノしか使った事が有りません。もっと高い(高額)モノも有りますし、もっと安価なモノも有りますが、オジサンがRCAプラグに求める最大の品質は「確実な接続」です。

その点スイッチクラフトのモノは安心して使えます。

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この写真がスイッチクラフトのモノか否か判別が付きませんが、オジサンはこのタイプのRCAプラグで通して来ました。

今では無半田のモノも多く出てきていますが、確実な接続と言う意味では半田を使用したモノの方がオジサン的には好きです。(半田はKESTER44)

さて長々とオーディオ接続ケーブルの事を書いて来ましたが、重箱の隅をつつく様な話で、興味の無い方は「あ~ぁ」とあくびをしている事と思います。カメラでもオーディオでも車でも、好きな人(オジサンはマニアでは無い)の話はどうしても重箱の隅をつつく様な話になってしまいますがご容赦ください。

 

さてさて、梅雨前線が九州、四国辺りまで北上し、オジサンの住む地方にも接近して来ました。皆さんは梅雨時に一番気になる事は何ですか?(今朝のTVでやっていた)オジサンはなんと言っても「雨で車が汚れる」のが一番の悩みの種です。「天気と時間は天皇陛下も平民も平等」とはうちのオヤジの言葉ですが、何とか雨の降る日を減らして欲しい・・・。お百姓さんは困るでしょうが・・・。

鬱陶しい季節がすぐそこまで来ていますが、皆さん体調には十分気を付けてお元気にお過ごしください。